2005年 12月 30日

愛甲流マグロ絵の描き方

「2chに架鉄スレが立った」との情報を得たので、久しぶりに2chを覗いてみたら、うちの名前が出ていたり、お褒めのレスがあったのでびっくり。

「素晴らしいイラスト」とは、まったくもって身に余る光栄…
匿名の書き込みとはいえ、マグロ絵の道を志す者としてうれしい限りです。

さて、『どうやって書いているのか気になる』とのことですが、私の場合、別段何をしているわけでもなく、ただ普通に描いているだけなのです…

しかしながら、「気になる」と言われた以上、私の性格からして何もしないわけにはいかない(といいつつ、ブログに出せるようなネタがないので、たまたま出てきた話題に飛びついただけというのも事実…)ので、今日は手前味噌ながら、私なりのマグロ絵の描き方をご覧に入れようと思います。



■愛甲流マグロ絵
ここでは側面の絵を描くことを想定して話を進めていきます。
前面や妻面の絵も、作業の流れとしては側面と同じです。

1.準備するもの
1)実車資料
できれば車両の真横から撮った写真と、最大長・最大幅・最大高等の寸法がわかる資料。
私の場合、前者はwebで探すor趣味誌を漁る、後者は趣味誌に載ってる諸元表や図面を使います。
2)お絵かきソフト
私はPictbearSEを愛用させてもらってます。(架鉄を始めた当初はSuperKid95というソフトを使ってましたが、いかんせん古いソフトのため、OSをMe→XPにverUPした際にあえなく轟沈しました…)
3)情熱
これはもう、いわずもがな。
絵に限らず、物事は情熱がなければいい方向に進みません。
4)時間
これは…うーむ。
この4つの中で準備するのがいちばん大変かもしれません。(このせいで小田急高性能通勤車コンプリートの夢もなかなか果たせず…)

2.縮尺を決める
1.で挙げたものを準備したら、いよいよ作画に取り掛かります…といきたいところですが、その前にすることがあります。そう、縮尺です。絵を描く前に、まずは縮尺を決めましょう。
縮尺といっても、マグロ絵の場合はディスプレイの解像度設定で大きさはいくらでも変わってしまうので、ここでは模型のように何分の1という風に設定するのではなく、1ピクセルを何mmにするかという風に決めます。
ちなみに私の場合は1ピクセル=50mmを基本にして絵を描いています。

3.作画
ここで作画に入ります。
ちなみに使用するファイル形式ですが、私の場合、作画はbmpで行い、公開時にgifに変換しています。(pngでもいいのですがこのブログがpngに対応していない…)

1)色の調合
まずはR:G:Bをいじくって、絵に使う色を調合します。
私の場合はひとつの塗色に対し、最低3つの色(基本色、基本色より少し薄め、基本色より少し濃い目)を用意します。こうすることで、マグロ絵でも陰影や光陰の具合を表現することができます。
b0060079_1263641.gif
参考:愛甲車のクリーム系3色。
左から薄め、基本、濃い目です。
この3色を、光の当たっている方向を想定しながら使い分けます。また、必要に応じて色数を増やすこともあります。


2)寸法を割り出す
さて、色を調合したら、次は諸元表や図面などを見て、実車の最大長(mm)を50で除します。20m車だったら20000÷50です。こうすることで、1ピクセル=50mmの縮尺に落とし込むことができます。20m車の場合、全長は400ピクセルになります。
同様の方法で、最大高も割り出します。パンタグラフの有無で若干変わりますが、前述の縮尺ですと、通勤車ならば大体80~110ピクセルの間で収まります。
あとは地上高を調べ、床下と車体の境界線を割り出せば寸法出しの作業は終了です。

3.輪郭を描く
2.で割り出した寸法にしたがって、大まかでいいので色を塗っていきます。電車は基本的に長方形なので、「長方形の塗りつぶし」機能で一気に塗ってしまってもかまいません。

4.陰影をつける
3.で出来上がった長方形の物体に陰影をつけます。
私の場合は、どの絵でも絵の左側から光が当たっているという想定で描いているので、側面だったら輪郭線のうち左端2ピクセル分ぐらいを明るく、また同じように右端2ピクセル分ぐらいを暗い色にします。
b0060079_1482065.gif
参考:愛甲1000形。このクルマは前面が3面折妻なので塗り分けがわかりやすいと思います。(前面を見ると左側が明るく、右側は暗くなっています)

5.ディテールをつける
さて、ここからが本番です。
4.の長方形にディテール-窓、ドア、台車、床下機器などを描きこんでいきます。
ここで一番てこずるのは台車ですが、これはもう写真や資料をじっくり観察して描くほかありません。コイルばねやオイルダンパー、ブレーキロッドなど部品の塊ですが、根気よく研究して描きましょう。一度描いてしまえばいくらでも使いまわしは効きますので…
余談ですが、台車は実物での整備性の良し悪しが、描画時の所要時間(=難易度)に現れています。実測したところ、最近主流の軸梁式台車は20分もあれば描けるのに、シュリーレン台車はその倍近くもかかりました…おもしろいものです。
b0060079_293126.gif


さて、窓、ドア、台車、床下機器などの位置寸法は、これはもう感覚と勘で割り出すほかありません。詳細な図面や資料があればいいのですが、そこまで細かい資料はなかなか見付けられないものです。
ただ、側面見付の場合、ドア幅が両開きなら1200mm~2000mmと決まっているので、これを基準に戸袋の大きさや側窓の寸法を逆算するという手もあります。台車もオーバーハングやホイールベースがわかれば寸法が出せます。
逆に床下機器は千差万別なので非常に難しいものがあります。真横から撮った写真があればそれを頼りに、それがない場合はスナップ写真でも何でもいいので何枚かの資料を用意し、いろんな角度から機器の配置を研究しましょう。

これらを描き込んだら、窓にグラデーションを施したり、パンタグラフの集電舟や床下機器に赤や白で色さしをしたり、車体に社章、形式標記などを描き込み、最後にgifに変換して完成です。

マグロ絵の上達には、何よりも研究と練習と情熱が必要です。
いろんな車両を描き、いろんな人の作品を見て、どんどん研究してください。最初は誰もがへたっぴです。私も最初は目も当てられないほど下手でした。(台車がいい加減だったりパンタがでかすぎたり…)
でも、「うまくなりたい!」という気持ちが、やがていいものを生むと思いますので、きれいなマグロ絵を描きたいと思っている方は、できの良し悪しに関係なくどんどん描いてみてください。描けば描くほどうまくなるのがマグロ絵です。

マグロ絵は楽しいですよ、ホントに。
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by aikoh_denki | 2005-12-30 02:36 | おえかき


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