愛甲の架空鉄道あれこれ

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2005年 09月 19日

23系直流通勤型電車

【常急万能車思想の始祖】
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23系 1110号(23-1110)

■はじめに
製造初年1965年。
沿線の発展とともに、日を追うごとに増加を続ける通勤通学客に対応すべく、常総が投入した通勤車である。
登場時は2300形を名乗っていたが、1969年の称号改正により新形式として23系が割り振られた。



■設計コンセプト
「各停から急行まで、本線の通勤輸送から支線運用まで」という万能車思想に基づき設計・製造された本形式の設計コンセプトは、「近郊各停用なら近郊各停用、急行用なら急行用」という風に徹底した棲み分けの元に設計されてきたこれまでの常総のクルマとは、一線を画すものであった。

例えば、これまで常総では、同一形式ならすべて同じ両数で編成を組成していたが、23系では同一形式でも2・4・6両の各編成両数を組成することで運用の幅を広げるといった工夫や、通勤車ながらも長距離運用に備えて乗り心地のよい空気ばね式の台車を採用したといった点に、その設計コンセプトが現れている。

最初に登場したのは2R[Tc+Mc]と4R[Tc+M+T+Mc]で、後に6R[Tc+M+T+M+T+Mc]も登場した。各編成口とも、MT比1:1を保つため、多少のコストアップには目をつぶり1M方式を採用した。

■性能
性能面では、信頼性と量産性を重視したため、技術的な冒険などは見られず、全体的に堅実に仕上がっている。
電装品は常総の伝統ともいえる日立製のものを使用、駆動方式は中空軸平行カルダンで、最高運転速度は110km/hとなっている。
制御方式は、強制通風式抵抗器を用いた抵抗制御方式を採用、出力130kWのモータを駆動する。
制動方式は、天候や路線状況に左右されることなく安定したブレーキングが可能なHSC-D(応荷重装置付)を採用し、信頼性と安全性の向上を図っている。
台車は、国鉄や他社でも実績のあるウイングばね式のペデスタル台車を採用。枕ばねにベローズ式空気ばねを用いて、乗り心地の向上を図るとともに積空時の車高差調整や応荷重装置の荷重検知に活用している。
その他、コンプレッサや電動発電機等の補機類も大容量のものを用いて集約化を図り、数を極力少なくすることでメンテナンスフリー化を図っている。

■車体・接客設備
車体はオーソドックスな鋼製車体。なお、製造コスト削減のため戸袋窓は省略されている。客用窓は一部を除き上段・下段とも上昇し、全開する。

一見すると、4ドアロングシートのごくありふれた通勤車であるが、ロングシートながらも掛け心地のよい座布団を採用し、長距離運用に備えている。
また、常総では初めてとなる客用ドアの締切機能の付与や暖房能力の強化等、冷え込みの厳しい北関東地区での運用を考慮した装備も設けており、居住性の向上が図られている。

登場時はサイクルファンのみを装備し、非冷房であったが、1972年度新製分より冷房車として登場。
こののち冷房改造は古い車両にもさかのぼって行われ、1981年までに全車の冷房化が完了している。冷房装置は集中型を採用し、機器の集約化を図っている。
また、冷房化に合わせて、側面方向幕の設置工事と前面方向・種別幕の電動化も行われた。

■最後に
このように万能車として登場した本形式であるが、登場時は主に4連ないし4+2の6連を組成の上、近郊各停で運用され、各停のスピードアップによる全体的な輸送量の底上げと混雑の緩和に貢献した。

その後、本形式は旧型車を駆逐しつつその数を増やし、6連口の登場もあいまって、やがて常総を代表する車両のひとつとなった。
そして当初の目論見どおり、本線の通勤急行から支線や本線末端部の小運転にまで、その勢力を広げた。
その使いやすさは、1965年の初登場以来15年間の長きにわたって断続的に増備が重ねられ、1980年にようやく最終号車が車両メーカーからロールアウトしたことからも明らかであろう。

最近では、新型車の台頭により徐々にその数を減らしているが、体質改善工事を受けた車両を中心にまだまだ活躍しており、今後もしばらくの間はその活躍が見られそうである。
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by aikoh_denki | 2005-09-19 02:09 | 常総急行の車両


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